神経内科―神経病学

神経内科
北見病院 院長 平野 浩
北見病院では、今年四月から診療科目として内科に加え「神経内科」を標榜しました。

毎週木曜日の午後には神経内科専門外来(予約制)を開き、専門医である平野院長が診療にあたっています。

今回は、まだまだなじみのうすいこの「神経内科」について、平野院長にお話ししていただきました。

 
平野 浩 先生の略歴


1982年4月 北海道勤医協入職 内科所属

1989年4月 勤医協札幌丘珠病院で神経内科研修

1990年10月〜1991年9月 
    東京都立神経病院 

国立循環器病センター脳血管内科にて神経内科一般、脳卒中を研修 


現在 日本神経学会専門医、日本内科学会認定医

「神経内科―神経病学」は欧米では二百年以上の歴史がありますが、日本ではまだ日が浅く、一九六四年に九州大学に講座が開かれたのが日本の神経病学のはじまりです。

現在、専門医は日本全体で約三千六百名ほどですが、都市部に集中しており、地方では神経内科の診療体制は不十分というのが実情です。

 こうした中、「心療内科」や「精神神経科」と混同されることがよくあります。

神経内科とは
頭痛・めまい・しびれなど

「神経内科」は、「脳、脊髄、末梢神経、筋肉」を主におかす病気を診断・治療します。

症状で言うと「手足のマヒ・やせ、しびれ、ふるえ、口のもつれ、むせ、物が二つに見える、歩けない、めまい、頭痛、もの忘れ、意識障害」などです。

具体的な病名で言いますと「パーキンソン病」「脊髄小脳変性症」「多発性硬化症」などの比較的頻度が少ない神経疾患から、「糖尿病性神経障害、脳卒中、頚椎症」など比較的頻度が多く、他の内科や脳外科、整形外科などと連携して診断・治療にあたる疾患などもあります。


患者さんの訴えと
丹念な診察がポイント

さて、現代医学は急激な進歩を遂げ、最新の画像診断機器を使えば何でも病気がわかると思われがちですが、「神経内科」で扱う病気は、このような最新の診断機器を用いても画像に映らないものも多くあります。

むしろ「患者さんが医師に話す訴え」を詳細に聞くこと、これに加え「神経学的診察法」という専門的な診察を丹念に行うことで、八−九割の疾患は診断できると言われます。

ですから、診察に時間をかける(かかる)のが神経内科の特徴であり、初めての患者さんを診る場合は三十分、時には一時間かかる場合もあります。

詳細に「患者さんのお話しを聞く」にもポイントがあり、最も大事なポイントはその症状が「いつから始まったか、突然なのか、じわじわ始まったのか」「しだいに進行しているのか、止まっているのか、治っていっているのか」この点です。

そして各症状を整理しこれに「神経学的診察」結果を重ね合わせて診断していきます。

ですから「神経内科」外来を受診なさる方は、自覚症状をよくまとめておき、その各々の症状がいつから始まったかを整理しておくことが非常に大事です。

治療にかかせない
リハビリ


さて北見病院では、友の会員みなさんの大きなご支援をいただき新事業計画を進めていますが、十月には待望のデイサービスやリハビリ医療がスタートします。

神経疾患は、薬だけでは治療が困難な場合も多く、リハビリによる治療がかかせません。

これまで神経疾患の中で最も頻度の多い脳卒中に関しては、リハビリ機能が無いため、多くは市内の脳外科に紹介してきました。

しかし、今後はリハビリ機能が充実することにより、脳外科的治療が必要のない病状の患者さんについては、北見病院でも治療が可能となります。

今回のリハビリ医療のスタートは、神経内科疾患の治療の上で、非常に大きな前進となります。

お気軽に御相談を


「神経内科」が扱う「頭痛、めまい、しびれ」の症状だけでも、内科外来を訪れる患者さんの約一〇%を占めると言われています。

その中には数日間で治りあまり心配の無いものから、重大な神経難病まであります。ご心配な場合はまず気軽にご相談ください。