元気・やる気・根気・本気が
糖尿病の療養の基本

外来看護主任 兼田 和江(日本糖尿病療養指導士)
糖尿病は『生活習慣病』

糖尿病は、国民病ともいわれるぐらい多く、四十歳以上では十人に一人が糖尿病とも言われています。
いくつかのタイプがありますが、大半は遺伝との関連が強い「U型糖尿病」です。
その遺伝的な体質をもつ人は、日本人十人のうち二〜三人にのぼると推定されますが、遺伝的な体質のうえに悪い生活習慣が重なって、糖尿病として発病するため「生活習慣病」の一つとされています。
日常生活で気をつけることは次の十ポイントです。
どれもいつも言われていることですが、基本となりますのでおさらいを。

@ 肥満を解消する

A 運動をする

B 塩分を控える

C 禁煙

D ストレスの解消

E アルコールを控える

F 油もの、甘いものを控える

G 規則正しい生活を心がける

H 間食をしない

I バランスのよい食事を適量とる


食生活チェック

@ ながら食べをしていませんか?

A テレビを見たり雑誌を読んだり、他の事をしながら食べると、知らず知らずのうちに食べ過ぎになりやすい。

B 夜遅く、たらふくたべていませんか?

C 食べてすぐ寝ると、使われなかったエネルギーが脂肪となって体に蓄えられてしまいます。

D 毎日お酒を飲んでいませんか?

E お酒のエネルギー量は相当なものです。お酒と一緒の肴はつい食べ過ぎてしまいます。

F 暇つぶしに食べていませんか?

G つまみ食いをすることはありませんか

H 人につきあって食べていませんか?

I お客さんがくるたびに一緒に食べていると1日に何回も食べる事になってしまいます。

J 朝食を抜いていませんか?

K 朝食を抜くのは、"お相撲さん食べ"といって、太る食べ方です。



4つの気でがんばりましょう!
病気の治療、特に糖尿病の場合は食事療法と運動療法が基本となりますが、長続きしないのが特徴といえます。「誰が、誰のためになぜおこなうのか」をもう一度考えてみて下さい。答えは「自分が(で)自分自身のために、できるだけ健康な状態で生きるために」です。
私たち、医師や看護師、栄養士など病院のスタッフができることは、「今何ができるか」を一緒に考えることだけです。
そこで、4つの気! 『元気・やる気・根気・本気』が大切になります。

3つのはかり
一生懸命頑張っても、目に見えないとなかなか長続きしないものです。そこで三つのはかりと一冊のノートです。

1. 体重をはかる  
週2回ははかりましょう(同じ時刻に)

2. 食事をはかる  
ハカリ・計量スプーンで量をはかり、単位に換算しましょう

3. 運動をはかる
  脈拍と時間をはかりましょう。万歩計で1日に歩いた歩数をはかりましょう。

はかった数値を一冊のノートにまとめておくと「自己管理ノート」のできあがり。コントロールの指標となるだけでなく、自分の励みにもなります。


無理をせずできることから
一度にあれもこれもでは、長続きしません。一つずつでいいので、目標をもって継続して行うことが大切です。
たとえば、「体重を減らす」と目標を決めたら、できることは何かを考えましょう。
" 通勤を車から徒歩にする
" 散歩をする(外に出る習慣をつける)
" 缶コーヒーや炭酸飲料をお茶や水にする
" 食事は腹8文目。間食をしない
" もったいない病をやめる(残り物を食べない)
などなど。
まずは何からやってみようかな?といった軽い気持ちではじめてみましょう。糖尿病の療養は、長生き法ともいわれています。糖尿病に限りませんが、治療の原則は「気長に身につけ、一生続ける」ことです。療養相談がありましたら気軽に声をかけてください。

参考図書:患者のための糖尿病読本(桐書房)