メタボリックシンドローム

北見病院医師 舟越 功
「メタボリックシンドローム」という言葉を耳にすることが多くなってきました。
北見病院の舟越功医師にききました。


 はじめに、生活習慣病という言葉をご存知でしょうか。

 具体的に挙げるならば、糖尿病、高脂血症、肥満、高血圧・・・などがその代表と言えるでしょう。

 従来、糖尿病や心臓病、脳卒中、癌などの病気は「成人病」と呼ばれ、加齢と供に発症・進行すると考えられていました。

 しかし、これらの病気が発症するまでには、食生活や喫煙、飲酒などの個人の生活習慣が深く関わっていることが明らかになり、平成八年十二月当時の厚生省が、成人病に代わって生活習慣に着目した生活習慣病という考え方を導入しました。

 つまり、食習慣や運動習慣、喫煙、飲酒などの生活習慣により引き起こされる病気を「生活習慣病」と呼ぼうということになったのです。

 具体的には、先にも挙げた、糖尿病、高脂血症、肥満、高血圧などが代表例ですが、他に肺気腫、肺癌、アルコール性肝疾患など、挙げればまだまだあります。生活習慣病の正体がイメージできましたか。

動脈硬化の危険因子を複数もっている
 さて、本題に入りますが、肥満や糖尿病・高脂血症・高血圧といった生活習慣病は、動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中など死を招く病気を促進させることがわかっています。

 そしてこれらの生活習慣病が重なると一つひとつは軽症でも、体へのダメージが大きくなるということがいま注目されています。

 特に肥満でありながら高血圧・高脂血症・糖尿病など複数もっている場合をメタボリックシンドロームといい、急速に動脈硬化を促進させるということがわかってきました。

肥満が危険信号に
 ここで、メタボリックシンドロームの診断基準を紹介します。

 この診断基準では、肥満をウエスト回り(へそまわり径)で評価しています。男性なら85cm以上、女性では90cm以上で該当することになります。これに該当した上に更に高脂血症、高血圧、糖尿病の内、二つ以上該当する場合、その人はメタボリックシンドロームと診断されます。

生活習慣を改善する努力を
 さて、不幸にも上記所見に該当し、メタボリックシンドロームと診断されてしまった方、あるいは、今後、その仲間入りする可能性の高い方、「それじゃ、どうしたらいいんだろう?」ということになりますね。

 答えは簡単です。そうです、生活習慣の改善です。

 具体的には、食事療法や運動療法。まずは、三〜四ヶ月間続けてみてください。必ず改善するはずです。但し、毎日です。(最低でも1日置き)

 現代人は得てして飽食でありながら運動不足に陥っている方々が非常に多く、そのほとんどの方が「あまり食べてないのですが。」、「運動する時間がないのです。」と説明しますが、本当でしょうか?間食してませんか?一杯のついでにおつまみしてませんか?エレベータやエスカレーター、車などばかり利用し、自分の足を使うことを怠っていませんか?運動は工夫次第でどこでもできます。

 でも、一番のお勧めはウォーキングでしょう。個々のレベルにあった速度できつすぎず、楽すぎずといったペースで、1日30分程度の運動が目標です。朝、少しだけ早起きしてこれを実行していただいた暁には、スリムなウエストラインと健康的な生活が約束されることと信じております。


メタボリックシンドローム簡単チェック
                
チェック1 

肥満  おへその高さの腹囲 
男性 85cm以上
女性 90cm以上
 腹囲を測るときは、ウエストの
一番細いところではなく、おへそ
の高さで測ることこと

チェック2

高血圧
高脂血症
糖尿病

2つ以上該当する


メタボリック
シンドローム