健診の血液・尿検査結果について

北見病院 診療技術科
臨床検査技師 掘江由香

 健診などで行われている血液検査では、赤血球や白血球、血小板の数と蛋白・糖・脂質などの成分、そして肝臓や腎臓などの機能を調べています。今回は一般的な検査項目と結果の見方について簡単にまとめてみました。

 
血液検査

【脂質】
" 総コレステロール
" HDLコレステロール
" 中性脂肪
これら脂質検査の異常値は動脈硬化をもたらし、心筋梗塞や脳卒中の原因をつくります。善玉コレステロールと言われるHDLコレステロールは、喫煙や運動不足、脂質や糖質の多い食事によって低下してしまいます。

【肝機能】
" AST・ALT
肝機能の指標となり、肝機能障害がある場合は高値となります。脂肪肝が最も多い原因ですが、肝炎や胆管(胆汁の通り道)の病気でも異常値を示しますので、さらに詳しい血液検査や腹部超音波検査が必要となります。
" γ-GTP(ガンマ‐GTP)
アルコールの摂取量が多いと高値となります。
その他、健診ではビリルビン、コリンエステラーゼなどが含まれる場合があります。

【腎機能】
" 尿素窒素・クレアチニン
腎機能の指標となり、正常値を越えている場合は精密検査が必要です。

【血糖】
" 血糖値・ヘモグロビンA1c
糖尿病の診断指標となります。血糖値は食事と関連し変動しますが、ヘモグロビンA1cは、過去1~2ヶ月間の血糖の平均を示し、採血前の食事の影響を受けません。異常値の場合は、必ず精密検査を受けましょう。

【貧血】
" 赤血球
" 血色素
" ヘマトクリット値
貧血の場合低値となりますが、その原因によって3項目の減少のしかたが異なります。貧血が指摘された場合は、出血の有無や血液の病気について精密検査をする必要があります。

【栄養状態】
" 血清アルブミン
栄養状態を示す指標です。おもに肝機能障害や腎機能障害で値が低くなります。

その他、検査されることが多い項目
" 尿酸
高値は痛風を引き起こします。
" 白血球
炎症があるときや、白血病で増加します。
" 血小板
止血の働きをし、肝障害の指標ともなります。

尿検査

尿検査はいつでも簡単に行うことができ、そして繰り返し採取できるので検査材料としては最適といえます。
膀胱炎や腎炎など、腎臓、膀胱、尿路系の病気で尿蛋白と潜血反応が陽性を示します。また、腫瘍や結石がある場合にも潜血反応が陽性になります。
尿糖定性検査は糖尿病を見つける手がかりとなり、糖尿病が悪化するとケトン体も陽性となります。
肝胆道系に疾患があるとビリルビンやウロビリノゲンが陽性となります。


血液と尿の検査結果の見方は、一般的に考えられるものを記しましたので、必ずしもこれに当てはまるとは限りません。また、食事や体調などによって変化することもありますし、逆に正常値から少しでも外れると病気が疑われることもあります。健康診断などで異常が指摘された場合は、必ず病院で再検査や精密検査を受けるようにしましょう。