北見病院でのがん発見状況

北見病院診療技術科
技師長 黒澤久司


現在、およそ3人に1人は悪性新生物(がん)で命を落としています。
がんの早期発見は、患者さんにとって一番の関心事ではないでしょうか。

今回、2007年4月から昨年12月までに北見病院で新規に"がん"を発見あるいは、"がんの疑い"で他の医療機関に紹介し、診断が確定した方の数と内容を調査しました。

肺・胃・大腸の三大がんについて報告します。


図1悪性新生物による死亡数が多い順
1位
2位
3位
4位
男性
大腸・肝臓
膵臓
女性
大腸
肝臓・乳房
男女計
大腸
肝臓

*大腸は直腸と結腸の合計

北見病院でがんと診断された方の数とその内訳(2007年4月から2008年12月まで)

肺がん胃がん大腸がん
症例数16例14例22例
年齢層 40台後半から80代前半
平均69.1歳
50台前半から80代後半
平均69.9歳
40台後半から80台後半
平均69.0歳
性別男性12例 女性4例 男性10例 女性4例男性14例 女性8例
通院状況 新患 8例
定期通院 5例
新患 7例
定期通院 4例
新患 9例
定期通院 7例
受診動機 健診で指摘2例
自覚症状あり12例
COPD疑いまたは経過観察中に指摘6例
自治体健診で要精査1例
自覚症状があり受診・検査へ13例
便潜血反応検査で指摘7例
自覚症状あり13例



肺がん 男性は全て喫煙者でした
 肺がんは、16例見つかっています。男性が12名と多く全員タバコを吸っている方でした。
また、タバコ肺とも言われる慢性閉塞性肺疾患(COPD)の疑いや経過観察で撮影した胸部CT検査で見つかっている例が、半数の6例となっています。

北見市民健康診査や特定健診の友の会特典で撮影した胸部レントゲンでも2例のがんが見つかっています。

 近年、男性の肺がんは急増しています。まず禁煙、そして年に一度は胸部レントゲン撮影を。咳や痰、胸が痛いなどの自覚症状がある方は、積極的にCT検査や痰の検査を受けるようにしましょう。

胃がん 定期的な検査が早期発見のカギ
 胃がんは14例見つかっていますが、胃の症状は訴えやすいためか自覚症状があって検査を受け見つかっている方が大半です。
自治体の胃がん検診(バリウム検査)で指摘され、精密検査を受けがんが見つかった例もあります。

07年度で見ると北見病院の胃内視鏡検査でのがん発見率は0.9%です。検査を受けた100人に1人弱の割合で胃がんが見つかったことになります。
定期的な検査に加え、症状がある方は必ず内視鏡検査を受けることが大切のようです。


大腸がん(直腸・結腸) 「すてるウンコでひろう命」大腸がん検診を
「すてるウンコでひろう命」の友の会大腸がん検診から4例の大腸がんが見つかっています。
自覚症状がなく便潜血プラスや大腸検査希望で見つかっている例が多いです。
07年度の大腸内視鏡検査によるがん発見率は7.1%にもなり、胃のがん発見率0.9%と比べ高率に見つかっています。
これは便潜血反応検査によって、内視鏡検査を必要とする人がふるいわけされているからといえます。

しかし、注意しなければならないのは便潜血反応検査の結果がマイナスであったが、自覚症状があり内視鏡検査を実施したところがんがあった方が2人いました。
便潜血検査の結果だけで安心せず、心配な症状がある場合は、やはり内視鏡検査や注腸バリウム検査を受けることが大切です。