超音波検査(エコー)について

北見病院診療技術科
主任 田中裕之

痛くなく簡単な検査

超音波検査(エコー検査)は、超音波を体内に発信し、色々な臓器に当たりはね返ってくる信号を受診し画像として表示します。
臓器の形や大きさ性状などを、からだの外から簡単に診断することができます。

超音波検査の特徴は、
1. 苦痛がなく気軽に出来る。そしてレントゲンのように被曝の心配がなく、妊婦にも使える。
2. 装置が小型で移動もでき、患者さんの状態に合わせてベッドサイドでも検査できる。
3. 腹部の聴診器ともいわれ、リアルタイムに臓器が見えすばやく診断ができる。
ただし、空気(ガス)や骨は超音波を通さないので、その下を見ることはできません。

腹部超音波検査はお腹の聴診器

この検査では肝臓、胆のう、腎臓、すい臓、ひ臓を対象として検査をします。
臓器の大きさや腫瘍・ポリープの有無、結石、炎症などがわかります。
中でも脂肪肝や胆石、胆のうポリープはよく見られます。

また、肝臓は沈黙の臓器と言われており、がんが発生しても大きくなるまで症状が出ない特徴がありますが、超音波検査では早期の肝臓がんも発見することが可能です。
その他に腹部大動脈瘤や膀胱の腫瘍、前立腺肥大、子宮や卵巣の腫瘍、腹水なども超音波検査で診断することができます。また、虫垂炎や腸炎などの診断にも超音波検査が用いられます。

検査は空腹状態で行います。午前に検査を受ける場合は朝食を、午後に検査を受ける場合は昼食を食べずに検査をします。水は飲んでもかまいません。膀胱・前立腺や婦人科を見る場合は、尿をためた状態で検査をします。検査時間は10分から20分程度で、検査費用は3割負担で1,600円前後です。

頸動脈(けいどうみゃく)超音波検査で動脈硬化をチェック

首にある頸動脈は、全身の血管の動脈硬化の程度を表すといわれており、頸動脈の壁の厚さを超音波で測ることにより、動脈硬化の程度を簡単に調べることができます。検査時間は10分程度で、検査費用は3割負担で1100円前後です。

動脈硬化の怖いところは、初期の段階では症状が出ないところです。

生活習慣病といわれる糖尿病・高血圧・高脂血症がある方は、動脈硬化の進みが速く気づかないうちに心筋梗塞や脳梗塞など命にかかわる合併症の危険度が増してしまいます。
定期的に検査を受けることをおすすめします。







 日本人の死亡原因の第1位はガンです。そして動脈硬化が関係する心臓疾患、脳血管疾患と続き、これら3つを合わせると死亡原因の約6割を占めます。

超音波検査はお腹の状態を観察するときには第1に選択させる検査で、患者さんへの負担も少ない非常にすぐれた検査です。

ガンの早期発見のためにも、年に1度は腹部超音波検査を受けましょう。頸動脈超音波検査も積極的に利用しましょう。