喘息(ぜんそく)の話

北見病院医師
田村 久

喘息とは
喘息とは気道(空気の通り道)が狭くなって、ゼイゼイする病気です。
これは気道(気管、気管支)が炎症を起こしたためです。
炎症を起こすと@粘膜がむくみ(浮腫)A気管支の筋肉が収縮しB痰が多く出る(分泌亢進)ため、気道が狭くなって息苦しくなってきますし、ゼイゼイ・ヒューヒューと音がします(図1)。

 喘息の気道では炎症のため、いろいろな刺激(たばこ、ホコリ、冷気など)に反応しやすく、重症の場合少しの刺激でも狭くなって息苦しくなってきます。
喘息の気道炎症は軽症から重症まで幅広く慢性炎症として存在します。




喘息症状の特徴
○ 多くの喘息の患者さんは、普段何の症状もなく暮らしていますが、何らかのきっかけ(風邪、疲労等)で急に息苦しくなって発作を起こします。
○ 慢性的な咳・痰だけの人もいます。
○ 発作には、自分でも分からないような軽いものから死に至るような重症なものまであります。大きな発作を起こしたことのある人は注意が必要です。
○ 夜間から朝方の時間帯に悪くなる人が多いのも特徴です。日中病院に受診する頃に良くなっていることも多く、発作時の時間帯と症状を担当医によく説明してください(図2)。
 
喘息の症状は夜間〜明け方に増悪します。
昼間調子がいいからといって油断はいけません。
また、変化があることが診断の目安にもなります
図2 喘息の症状


 
喘息の診断
@ 慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)、心不全、細菌性気管支炎などの病気を鑑別するために、胸部レントゲン写真、心電図、肺機能検査(スパイログラム)、痰の検査をします。
A 血液検査でアレルギーの検査(総IgE、ハウスダスト、イエダニなどの,特異IgE抗体)を行います。

喘息の治療
〈長期管理薬〉
喘息は気道の慢性炎症ですから、抗炎症薬の吸入ステロイドで治療します(フルタイド、パルミコート、キュバール等)。効き目が弱い時は、長時間作用型β刺激薬を追加します(セレベント、ホクナリンテープ等)。
近年、合剤が保険薬として発売されています(アドエア、シンビコート)。

〈発作治療薬〉
発作の軽い場合は短時間作用型β刺激薬の吸入で治療します(サルタノール、メプチンエアー、ベネトリン等)。
発作の重い場合は、抗炎症薬のステロイド薬の点滴静脈注射を病院で治療します(サクシゾン、ソルメドロール、プレドニン、リンデロン)。病院で点滴出来ない場合ステロイド薬の内服治療を行います(プレドニン、メドロール等)。