寝たきりにならないために 

−骨折予防に努めよう―

リハビリ科技師長
 日向雅代(理学療法士)


寝たきりの原因いろいろ

みなさん「ピンピンコロリ」を期待し、気をつけて暮らしていらっしゃることでしょう。寝たきりは本人も家族もつらく大変なことです。

ところで、その寝たきりになる一番の原因は何かご存知でしょうか。

脳卒中や大腿骨頚部骨折、肺炎、癌、心筋梗塞などは高齢者に多くまた入院することの多い病気ですが、これらは大変な病気には違いないのですがイコール寝たきり、ということはありません。

最近はこのような病気になっても手術や早期からのリハビリで寝たきり=寝かせたきりにしないからです。


寝たきりの原因No1 圧迫骨折

では、寝たきりの原因ナンバーワンはというと脊椎(背骨)の圧迫骨折です。

高齢者の圧迫骨折は、中腰になったり、くしゃみや咳、ちょっと勢いよく椅子に座るなど普通の生活で起きます。

腰が痛くなって病院に行くと、骨がつぶれていますといわれて「腰部脊椎圧迫骨折」というような診断がつきます。

しかし、ご本人は転んだ覚えもなく、いつから痛いのかもはっきりしないということがあります。

折れ方の程度の差はありますが、高齢者にはありふれた骨折といえます。

なぜ圧迫骨折は大変か

治療は足や腕の骨折と違って「保存療法」が基本です。

つまり、手術をせずに患部を外から固定して骨が固まるようにします。

普通はコルセットをつけて日常生活やリハビリなどを行い、痛みは薬を飲んでコントロールします。

コルセットやギプスを胴体に巻いて固定していても痛みはあるため、運動はつらいことが多いです。

鎮痛剤は胃腸や腎臓が弱い人はあまり多く使えないこともあり、リハビリが進まない大きな原因となります。

そもそも圧迫骨折をする方は、あまり強くない力で骨が折れてしまうことからも身体が丈夫とは言えないことが多く、そんなことからも寝たきりになりやすいようです。

骨折を予防しよう

圧迫骨折に限らず、加齢とともに骨は薄くもろくなります。特に女性は骨粗しょう症になっている人が多いため、骨折しやすいです。

高齢者の大腿骨頚部骨折は、ほとんどが転倒によるものでほぼ100%手術し、術後1週間以内に立ったり、歩いたりのリハビリを開始しますので、寝たきりになる暇はありません。

よく「ひびが入っただけ」と言う方がいますが、「ひび」も立派(?)な骨折です。ひびですんだ方は次回の骨折に備えて十分ご注意ください。

骨をきたえるには適切な食事と筋肉をきたえることです。

また、転ばないことも重要です。簡単な体操をご紹介します。食事はカルシウムだけでなくビタミン,たんぱく質も大切ですが、何より適量をバランスよく食べることです。



写真1 四つん這いバランス:30秒を目標に


写真2 片足立ち:30秒を目標に


写真3 ハーフスクワット:50回を目標に



*転倒に注意しながらできることらはじめましょう。