『認知症の作業療法』

北見病院 リハビリ科 
作業療法士 森下 愛弥

 

誰でもなりうる認知症
 昨年12月現在で北見地区の4人に1人が高齢者(65歳以上)と発表されました。
高齢になると誰でもなりうる病気が『認知症』です。
85歳以上では、およそ4人に1人が認知症という報告があります。
当院でも認知症の患者様は多く、今回は当院での認知症の方の作業療法を紹介します。


身体機能の維持・向上と日常生活動作訓練
生活の基本となる身体機能を維持し、日常生活動作(食事摂取や着替え等)を行えるようにします。
認知症の特徴として、それが何かわからなくなる(失認しつにん)、簡単な動作ができなくなること(失行しつこう)があります。
これには患者様が理解できるような環境の工夫や直接的な訓練を行います。


リアリティ・オリエンテーション
時間・場所・状況・人物・周囲の事物へ意識を向けさせること(オリエンテーションを高める)で、周囲に関心を持てるような働きかけを日常生活や集団訓練をとおして行います。
日付やここはどこかの確認をすることなどです。


回想法
自分の過去を思い出し、語ることで記憶を刺激し、また懐かしい思い出を振り返ることで情動の安定を図ります。
集団で同世代の方と思い出を語らうことは他者との交流や周囲への関心を促します。


調理や園芸療法
調理や植物の世話をすることは認知機能を刺激します。
例えば、昨年はプランターで小松菜を育て日記をつけていただく実践をしました。
知識や技術を生かすことに加え、役割を持つことで、自信や自尊心を高める効果があったと思います。

今後も楽しく、効果的な作業療法が提供できるよう努力していきたいと思います。

最後に、小松菜を栽培した患者さんの日記にあった作品(大きな副産物!)を紹介します。


年越しの そばが恋しい 年の暮れ
ジャムを食べ アメリカ暮らしの 此の頃だ