「いびき」「日中の眠気」気になりませんか?

『睡眠時無呼吸症候群』ってなあに

富田薫院長と中村幸司氏(北海道エアウォーター)による、健康まつりの医療講演の内容を編集・要約しましたので紹介します。

重大な社会的影響!睡眠時無呼吸症候群

2003年2月の山陽新幹線緊急停止事故は、運転士の睡眠時無呼吸症候群による居眠りが原因でした。
これをきっかけに睡眠時無呼吸症候群が知れ渡りました。
睡眠時無呼吸症候群が原因の事件・事故はたくさんあり、交通事故を起こす頻度も健常者より高く、社会的な問題となっています。
日本の潜在患者数は、240万人(100人に1〜2人)と言われています。



睡眠時無呼吸症候群とは

 7時間の睡眠中に10秒以上の無呼吸が30回以上ある。
あるいは、睡眠中の1時間あたり5回以上の無呼吸がある場合に、睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
睡眠時無呼吸の原因は主に3種類です。
上気道(喉)が閉塞する閉塞型、呼吸中枢(脳)の異常による中枢型、両方の混合型です。
今回は、最も多い閉塞型についてお話します。



閉塞型睡眠時無呼吸症候群

○原因
肥満、扁桃腺や舌が大きい、アデノイドなど。
また、日本人はあごが小さい方が多く、原因の一つです。

○主な症状
 睡眠中に呼吸が止まる以外に、いびき、日中の眠気、熟睡感がない、起床時の頭痛など。その他に性格の変化、動いた時の呼吸困難、不整脈、高血圧、多血症、むくみ、夜間頻尿、胸焼けなどがあります。

○合併症
 睡眠時無呼吸症候群になると、健康人と比べてかかりやすい合併症があります。
@ 高血圧:約3倍
A 心疾患(狭心症や心筋梗塞):1.2〜6.9倍
B 脳血管障害(脳卒中):10.8倍
C 糖尿病:肥満でなくても糖尿病になる危険が高まります。

○検査
様々な検査機器があり、多くは血液中の酸素濃度測定、脈拍、鼻口気流、気管音を記録するものです。
その他に呼吸運動や体動、心電図を測定できる装置もあります。
このような簡易型検査装置で睡眠時無呼吸症候群の可能性が高いと判断された場合は、さらに詳しい検査を行います。
睡眠中の低酸素状態や脳波による覚醒状態、鼻口気流の途絶・再開、胸腹部の呼吸運動などから判定します。

○治療
軽症の場合は、減量や生活習慣の見直しで症状が改善することもあります。
中等症〜重症の場合にはCPAP(シーパップ)という装置を使った治療が適しています。
CPAPとは、鼻に装着したマスクから空気を送りこみ、空気の力で気道を広げる治療方法です。
ほとんどの患者さんが使ったその日からいびきをかかなくなり、昼間の眠気が消えます。
重症の睡眠時無呼吸の患者さんでは、CPAPを使った場合、使わなかった患者さんよりも長生きできることが分かっています。


睡眠時無呼吸症候群は、命に関わる病気です

当てはまる症状がある場合は医療機関で検査を受けることをお勧めします。
北見病院でも検査・治療を実施していますので、いびきや日中の眠気など当てはまる症状がある場合はご相談ください。