足に注意!

糖尿病と足病変の関係

看護師 兼田和江

糖尿病と合併症

「糖尿病」は自覚症状がほとんどないまま進行していきます。
糖尿病予備軍の段階から動脈硬化がすすみ、発症後治療をせずに放置していると5〜10年程度で様々な合併症が現れるといわれています。

「足のしびれ」で糖尿病発見

糖尿病性神経障害は、合併症の中でも比較的早い時期に発症し、手足のしびれや立ちくらみ、胃腸障害など全身に様々な症状を引き起こします。
「足のしびれで整形外科にかかったところ血液検査で糖尿病が見つかった。」という方もいるのではないでしょうか。

糖尿病性壊疽(えそ)

糖尿病になると、靴ずれややけど、水虫などのちょっとした傷や感染症が悪化して、潰瘍や壊疽になりやすいことがわかっています。
これを「糖尿病性壊疽」といいます。
糖尿病性壊疽には、おもに血管障害から起こるものと、神経障害によるものがあります。

高血糖は免疫力を低下させる

糖尿病になると体の抵抗力が弱くなるため、感染症(風邪や膀胱炎、皮膚炎など)を起こしやすくなります。
これは体の免疫システムが弱くなるためです。
免疫システムの中心的な役割を担っているのは血液中の白血球ですが、血糖値が高いと働きが低下し、病原菌を撃退する力や抗体を作る力が減少します。
また、細菌やウイルスにとって高血糖は好都合で、血糖を栄養分にした細菌はますます増殖していきます。
予防には血糖管理と規則正しい生活が一番です。

小さな傷でも要注意

血管障害による壊疽は、動脈硬化などで足先の血流が悪くなることが原因で起こります。
血流が悪くなると、細菌を殺す白血球や傷の回復を促す血液成分も減少します。
その結果、小さな傷でも膿みやすくなり、潰瘍や壊疽へと悪化し、かなり激しい痛みを伴います。

痛みがないのも悪化の原因

神経障害による壊疽は、知覚神経が麻痺して痛みに鈍くなり、小さな傷を悪化させてしまうことが原因です。
病変に気づかなかったり、痛くないからと放置している間に感染した細菌が増殖し、潰瘍や壊疽を起こしてしまいます。
痛みは感じずじくじくと湿っていてかなりの悪臭がします。

足チェックを!

足の病変の予防には、血糖管理と足を清潔に保つこと、そして毎日足のチェックを行うことが一番です。
足に傷を見つけた場合は軽症でも病院で治療を受けて下さい。
水虫の方は皮膚科できちんとした治療を受けましょう。