糖尿病患者さんの運動療法


オホーツク勤医協北見病院 
鈴木 優希(リハビリ科・理学療法士)


 運動療法は、食事療法や薬物療法と同様に糖尿病の代表的な治療法です。
運動は、血糖値やインスリン抵抗性(インスリンの効き目)の改善、減量、高血圧や脂質異常症の改善など様々な効果が期待できます。
しかし、運動のやり方によっては、低血糖を起こしてしまったり合併症を悪化させたりと危険なこともあります。
今回は、運動をする前の体調チェックやポイント、運動が苦手な人でも日常生活に上手に取り入れられる有酸素運動をご紹介いたします。

●運動前の体調チェック
次のような症状があるときは運動を中止しましょう。
かぜ症状(発熱、下痢、嘔吐など)があるときや食欲がないときは低血糖を招くことがあるため注意しましょう。また、心臓や腎臓の病気、糖尿病による視力の低下があり医師から運動を禁止されている方は、運動は控えましょう。

●運動をする際のポイント
血糖値が高くなる食後1〜2時間に運動を開始すると血糖値の上昇を抑えられます。
また、「楽にできる」「少しつらいかな」と感じる程度の運動の強さで、一週間に3日以上、1日2回、1回15分〜30分かけて行うと効果的です。
実際には、ウォーキングや自転車、水泳、ラジオ体操などが適しています。

●運動が苦手な人や時間がない人
 日常生活の中で上手に運動を取り入れましょう。
 運動療法の目標は、お茶碗1杯分のご飯 約160キロカロリーの消費です。

○自宅編(約30分実施した場合のおおよそのカロリー消費量)
・床拭き掃除、風呂磨き(約160キロカロリー)
・洗濯、アイロンがけ(約30〜40キロカロリー)
・階段の昇り降り(約160キロカロリー)
・草刈り(約130〜170キロカロリー)

○通勤編
・歩行(約80〜100キロカロリー)
・自転車(約190〜240キロカロリー)

運動療法は、「楽にできる」「少しつらいかな」と感じる程度の運動の強さで効果が認められます。
無理せず、少しずつ日常生活に運動を取り入れてみてください。