糖尿病 〜 運動療法のススメ

病棟看護師 廣瀬 美緒


 糖尿病の患者さんにとって運動療法には大きな利点があります。
第一は「血糖値が安定する」こと。
運動し、筋肉を増やすとインスリンに対する細胞の感受性が増え、インスリンの効き目がよくなります。
この他、体重をコントロールする「基礎代謝」の向上により心肺機能を高め、動脈硬化を予防する、ストレス解消、生活習慣病全般の予防にも役立つ、といった様々な効果が認められています。

 厚生労働省の2013年の発表によれば、毎日1時間程度の運動をする2型糖尿病患者は、しない患者に比べて「死亡リスクや脳卒中の発症リスクがほぼ半減する」ことが、8年間の大規模調査で判明しています。

<運動は、食事療法の代わりにあらず>
「運動を行えば、カロリーを消費した分だけ食べることができる」という発想は、正しくありません。
 運動で消費するカロリーはそれほど多くなく、普通に20分程度歩いて、エネルギーの消費量はようやく80キロカロリー
300キロカロリーならウォーキングで約1時間半、ジョギングに換算すると30〜40分程度の運動が必要になります(ショートケーキ1切れは400キロカロリー)。
運動をするからといって食べ過ぎると効果が相殺されてしまいます。
食事療法と運動療法は糖尿病治療の車の両輪で、どちらか一方に偏るのはよくありません。

<運動療法のポイント>
@ 運動療法をおこなう前には、どこまで許されるのか主治医に確認を
合併症が進行している方や、血糖コントロールが難しく細心の注意を払って管理している方の場合、運動することで悪影響を及ぼすことがあります。

A 低血糖を防ぐ
食直前の運動を避け、食後30分以上経ってから運動をします。
スティックシュガーを携帯し、冷や汗や動悸、体のふるえなど低血糖の初期症状が出たら素早く服用してください。

B ストレッチ+有酸素運動をする(お勧めはウォーキング)
筋トレも大切です。
一分間の脈拍数が100〜120回位になる(わずかに息が弾む程度)運動量を目安に、まずは20分おこないましょう。

C 無理をしない、こまめに水分を補給する
脱水は心筋梗塞、脳梗塞の危険を高くしてしまいます。
ウォーキングの時には水分を携帯するようにしましょう。


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