慢性閉塞性肺疾患(COPD(シー・オー・ピー・ディー))の症状悪化を予防する
栄養と運動、感染予防のポイント

診療技術科 技師長 田中裕之
リハビリ科 主任 君島菜実絵

慢性閉塞性肺疾患(COPD(シー・オー・ピー・ディー))とは、肺気腫を含む慢性的な肺の病気の総称です。

たばこの煙が主な原因とされています。
肺の炎症による息切れや呼吸困難感、咳や痰の増加が症状として現われます。
徐々に進行する病気ですが、適切な療養生活により、進行を遅らせることができるといわれています。
COPDの症状悪化を予防するポイントをご紹介します。

栄養をつけよう!
COPD患者さんの多くに、栄養障害(体重減少)がみられます。
これは、呼吸によって使われるエネルギーが健康な人よりも多いためです。
さらに、食事中に息切れや疲れを感じやすく食欲がなくなってしまい、悪循環に陥ってしまいます。
1日に必要な摂取カロリーは、健康な人の1.5倍にあたる2000〜2300キロカロリーといわれています。

エネルギーを多く摂るために
食欲がない場合
●カロリーの多い食事から食べる
●調理に油をうまく取り入れる
●食事回数を増やす(間食をする)
●間食はカロリーの高い食品にする(栄養補助食品も有効)
息切れがある場合
●食事前に痰を出す
●食事中に口すぼめ呼吸を心がける
●正しい姿勢で食事ができるよう椅子やテーブルの高さなどを調整する
お腹が張る場合
●イモ類や豆類などガスが出やすい食品や炭酸飲料を避ける

寿命に影響!活動量
 運動によって、多くのCOPD患者さんが経験する【息切れ】などの日常の症状を緩和することができます。
どれだけ体を動かしているか、どれだけ筋肉があるかが寿命に影響するといわれています。

COPDの運動には、@呼吸練習、Aストレッチ、B痰を出しやすくする運動、C筋力トレーニング、D持久力トレーニングの大きく5種類があります。
COPDに一番効果的な運動は、Dの持久力トレーニングです。
ウォーキングや椅子に座っての足踏みなど、足を使った持久力トレーニング(20分以上を目標に)が、息切れなどの症状の改善に最も効果的といわれています。
是非、生活の中に取り入れてみましょう。

感染症に要注意の季節到来です!
手洗い・うがい・マスク着用
これからの季節は、様々な感染症が蔓延します。
身近にできる感染予防で最も効果的なのは手洗いです。
特に外出後は、手洗いやうがいをしっかり行いましょう。

ワクチン接種を
インフルエンザワクチンはインフルエンザウイルスによる死亡率を低下させます。
さらに肺炎球菌ワクチンは、肺炎を減少させるといわれています。
]両方接種することにより、感染症による症状悪化の頻度が減少します。