『糖尿病の運動療法』

リハビリ科 理学療法士  佐々木美帆

 
日本人の食生活が欧米化していく中で糖尿病を患う方が年々増えていると言われています。
糖尿病治療の3本柱は、食事療法・運動療法・薬物療法です。
今回は誰でも簡単に始められる運動療法についてお話したいと思います。

●糖尿病とはどういう病気なのか
  糖尿病とは、膵臓から出るインスリン(血糖値を下げるホルモン)の作用が不足し、慢性的に高血糖となる病気です。
この原因は大きく2つに分類されます。
@インスリンの分泌不全(膵臓の働きが悪くなり、インスリンの分泌量が減ること)
Aインスリンの抵抗性増大(インスリンが分泌されているにもかかわらず、脂肪が邪魔をして血糖値が下がりにくくなること)
これらは、肥満や運動不足、食べ過ぎなどにより起こるといわれています。

●なぜ運動が必要なのか
  運動を行うことで、脂肪が燃焼し内臓脂肪が減りインスリンが作用しやすい体になります。
さらに、運動を行うと糖を使うため血糖値が下がります。
運動によるインスリン抵抗性の改善効果は、3日で低下し1週間でほとんど消失するため、継続的な運動が大切です。

●どのような運動が良いのか
  運動は、ストレッチ・筋力トレーニング・有酸素運動を行います。
ストレッチは運動前後に行い、血圧の急上昇を抑える効果があります。
また、体を柔らかくすることで、運動後の疲労も軽減できます。
筋力トレーニングは腹筋や背筋などを行うことで基礎代謝が向上し、有酸素運動と併せて行うことで、よりインスリン抵抗性が改善します。
有酸素運動は、ジョギングやウォーキング、パークゴルフなどがあり、これを20分以上行うことで脂肪が燃焼していきます。
運動の強度は少しきつい程度が効果的で、週に3~5回行います。
運動は食後1時間頃に行うと食後の高血糖が改善され合併症の予防に効果的と考えられています。
運動している人は運動を行わない人に比べて脂肪を燃焼しやすい体質になっていきます。
脂肪を燃焼するためには運動療法が最も効果的です!!

忙しくて運動する時間がない方には、活動量を増やす工夫をおすすめします。
つい乗ってしまうエレベーターやエスカレーターを我慢して階段を使用することや、車に乗る機会を減らし歩くようにすることなどがあります。
できるものから少しずつ取り入れてみましょう!  
詳しい運動方法については糖尿病教室に参加された方に資料を配布しますので、是非気軽にご参加下さい。
  また、ちょいトレで生活習慣病予防について3回に渡り連載されるので参考にしてみて下さい。


糖尿病教室のご案内
日時:偶数月 第4木曜日 14:00〜14:30
場所:友の会室
2月のテーマ: 糖尿病の検査について