身近にせまる薬の危険

上牧 弘幸  薬剤科長

覚せい剤、大麻などで有名人が逮捕されたり、危険ドラッグの使用が背景にある痛ましい事故など、薬物乱用に関するニュースを目にする機会は少なくありません。

道内でも600人以上が薬物関連で検挙されています。
割合としては覚せい剤が多いのですが、大麻が若年層に広がっているという特徴があります。
日本では最高刑は無期懲役ですが、海外では特にアジアでは死刑となっている国も多くあります。

【依存性】

まずは、薬物乱用の害について知ることが大切です。
覚せい剤や大麻を使用していると脳がダメージを受け、きちんとした日常生活が送れなくなることもあります。
ふるえやめまいなどの身体症状のほかに知的機能が著しく低下したり、幻覚や妄想など二度と戻ることのない変化が起こったりすることがあります。
もちろん一回で命を失うこともあります。

薬物の一番の恐ろしさは「依存性」です。
「一回だけ」は通用しないのです。

だれでも止められるのであればあんなにマスコミをにぎわすことはないでしょう。
最初からギャンブルで大負けした人は二度とやらないと思うでしょうし、タバコがおいしいと感じない人は吸おうとも思わないでしょう。
しかしその逆もあります。

一度使ってしまえば、もし止められていても何かの折に選択肢として現れるでしょう。
一度受けたダメージは消えることはありません。

危険ドラッグは何が入っているかわからないとっても危険なものです。
未成年のタバコやアルコールが大麻や覚せい剤のきっかけになります。
医薬品だけではなく、市販の薬も乱用されることがあるという事も知っておいて欲しいです
詳しくは、厚生労働省のホームページでも紹介されています。
要望があれば友の会が主催する医療講演会でお話しすることが出来ます。

【断る勇気を】

最後に、あなたは知り合いからクスリの使用を誘われたら断ることができますか?

しかも、身近な人から誘われたら。友人だったり先輩だったり恋人だったり。
少しの好奇心と断れない弱さが人生をめちゃくちゃにしてしまいます。
さらに、今はインターネットの普及により情報も物も簡単に手に入ります。
身近な人たちを守るために何より必要なのは、薬物乱用の危険について知ることです。
何があっても絶対やってはいけないこと、取り返しのつかないことになること、断る勇気(力)をもつこと。断り方も色々とテクニックがあります。
自分は大丈夫だと思っていても日ごろから話をしておくことで周りの人たちを守ることになるでしょう。


薬物乱用防止について「学校薬剤師」は今、学校での講師活動に積極的に取り組んでいます。
小中高の学校と幼稚園にはかならず学校薬剤師がおり誰でも話ができるように研修もしています。
詳しい話を聞きたい場合は、近くの薬剤師に相談してみてください。