これからどうなる?
社会保障制度と私たちの暮らし 


介護部長 鈴木英紀


どれだけ健康的な生活をおくっていても、医療や介護サービスを必要とすることがあります。
これらのサービスは誰もが平等に受ける権利を持っており、社会保障制度はその柱となります。
今回は社会保障制度についてお話します。

〇権利としての社会保障
社会保障制度といっても様々です。
出産、子育て、病気、失業、介護、年金等、こうした変化や問題が生じた際でも、安心して生活ができるよう制度がつくられてきました。
この制度を維持するために私たちは保険料を支払い、税金を納めています。
制度の根底にあるのは憲法25条の生存権であり、そこには「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」と明記されています。
国民には権利があり、国は生活向上のために努力しなければなりません。

〇消費税は高齢化のため?
もちろん制度の運営には財源が必要です。
1989年、国は高齢化を理由に消費税を導入しました。
その後消費税は5%、8%、10%(2019年10月予定)と税率があがりますが、繰り返されるのは「高齢化のため」という理由です。
しかし医療や介護の国民負担は増えるばかりです。
これは消費税が当初の目的である「高齢化のため」に使われていないことによるものです。目的外に使われるのなら、いくら税率があがっても足りるわけがありません。

〇これからどうなる?〜社会保障を守る取組みを!
憲法では社会保障を「国民の権利」としています。
しかしそれを「家族・国民相互の助け合い」に置きかえ、国の責任を放棄し、社会保障制度の考え方そのものを解体しようとしています。
現在2017年度の国の予算案が国会で議論されています。
軍事費は5年連続で増え続け過去最大の5兆1000億円台。
一方私たちのいのちと暮らしを守る社会保障費は自然増の6400億円を1400億円削減し5000億円とされ、国民には負担を押し付けるメニューが示されました。
更に2018年度は、診療報酬と介護報酬が同時に改定されます。
医療は在宅復帰率や入院日数などに更にしばりをかけ退院を促す仕組みを強化、介護はヘルパーの生活援助の見直し、デイサービスのあり方等が議論される予定です。

2025年にピークを迎える超高齢化社会は4人に一人が75歳以上の後期高齢者といわれています。
必要なのは、軍事の増強ではなく、社会保障制度の充実です。
実際に利用する場面にならないと、制度について考える機会が少ないかもしれませんが、保険料を支払えず受診を中断したり、利用料が高くサービスを中止したり、繰り返される負担増に苦しんでいる方がいるのも事実です。
社会保障制度は憲法で守られている私たちが平等に持っている権利です。

「社会保障は国の責任で」の署名を6月いっぱいまで取組んでいます、ぜひ協力をお願いします。