症状の進行を予防する
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の運動と感染予防のポイント


リハビリ科主任 君島菜実絵


COPDとは、肺気腫を含む慢性的な肺の病気の総称です。
たばこの煙が主な原因とされています。
息切れや呼吸困難感、咳や痰の増加といった症状が徐々に現われます。
少しずつ進行する病気ですが、適切な療養生活により、進行を遅らせることができるとされています。

寿命に影響!活動量
 COPDの患者さんは【息切れ】や【呼吸困難感】のため、日常生活で身体を動かすことを無意識に避けるようになり、活動性が低下します。
活動性が低下すると、筋力や体力など身体の機能が低下します。
それらはますます活動性を低下させ、身体を一層衰えさせるという悪循環を引き起こします。
活動的な生活は、この悪循環を断ち切り、身体機能の悪化を防ぎ、生活の質を向上させます。
運動は、多くのCOPD患者さんが経験する【息切れ】などの日常の症状を緩和することができます。
COPDの運動には、@呼吸練習、Aストレッチ、B痰を出しやすくする運動、C筋力トレーニング、D持久力トレーニングの大きく5種類がありますが、COPDに一番効果的な運動は、
Dの持久力トレーニングです。ウォーキングや椅子に座っての足踏み運動など、足を使った持久力トレーニング(20分以上を目標に)が、息切れなどの症状の改善に最も効果的とされています。
持久力トレーニングを、是非生活の中に取り入れてみましょう。

北見病院では、【COPD患者さんのための歩数記録帳】というノートを導入しています。
まずは、自分の活動量を知ることから始めてみませんか。
外来看護師にお気軽にご相談下さい。(*ノートは無料です)




要注意!!の季節到来です!
COPDには、症状が急に変化する【増悪】という危険な状態があります。
増悪は、患者さんの生活の質や呼吸機能を低下させ、生命予後を悪化させます。
この増悪の状態を予防することが、とても重要です。
この増悪の原因となるのが、肺炎やインフルエンザです。
この時期からは、増悪し入院する患者さんも増えてきます。
大切なのは、【感染予防】です。

手洗い・うがい・マスク着用
これからの季節は、様々な感染症が蔓延します。
身近にできる感染予防で最も効果的なのは手洗いです。
特に外出後は、手洗いやうがいをしっかり行ないましょう。
マスクを着用して外出するのも、感染予防には効果的です。

ワクチン接種を
インフルエンザワクチンはインフルエンザウイルスによる死亡率を低下させます。
さらに肺炎球菌ワクチンは、肺炎を減少させるといわれています。
両方接種することにより、感染症による症状悪化の頻度が減少します。