慢性閉塞性肺疾患(COPD(シー・オー・ピー・ディー))と肺の話 
〜禁煙のすすめ〜


平山 典保  副院長



慢性閉塞性肺疾患(以下COPD)は、タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで生じた肺の炎症性疾患です。

【タバコの有害性】
喫煙者の15?20%はCOPDに移行するといわれており、COPD患者さんの90%が喫煙者といわれています。
ある喫煙率の全国調査では、全国平均21.6%に対し、北海道は27.6%で全国1位となっています。

タバコに含まれる成分として、主流煙と呼出煙+副流煙があります。
主流煙は喫煙者が直接吸う煙で、呼出煙+副流煙は喫煙者の周りの人が吸う煙です。

タバコの煙には5300種類以上の化学物質が含まれており、更に70種類以上の発がん物質や約200種類の有害物質が含まれています。
そして依存性を保つための物質も多く含まれています。
また、煙を見えにくくする物質やタバコの臭いを分かりにくくする物質なども含まれています。

日本は、タバコケース自体の警告表示が文章だけとなっています。
海外では写真付きの警告表示もあり、日本より喫煙による病気のリスクを分かりやすく、大きく表示しています。

日本は喫煙に対する病気のリスクの意識が低いといえます。

【COPDの予防、悪化防止のために禁煙を】
COPDは、タバコなどの有害な物質が長期にわたって肺を刺激することにより、細い気管支に炎症を起こします。

その結果、気管支の内側が狭くなり空気の流れが悪くなります。
そして有害物質が肺胞にまで及んで炎症を起こすと肺胞の壁が破壊され、古くなったゴム風船のように弾力がなくなり、空気をうまく吐き出せなくなります。

このようにCOPDは、肺の空気がうまく吐き出せなくなり、その結果酸素不足を起こし、息切れを起こす病気です。
簡単に言うと、一生懸命空気を吸おうとしてもなかなか吸うことができず、呼吸をするのが苦しくなります。

また、COPD患者さんは呼吸仕事量が増大し、呼吸筋が疲労状態となります。
空気をたくさん吸おうとしても、力を入れて吸わないといけなくなり、その分呼吸筋をたくさん使うため体が痩せてきてしまいます。
 このようにCOPDになると、呼吸が苦しくなり、体が痩せてきて日常生活に支障をきたしてしまいます。

 COPDにならないために、またCOPDに罹っている方は悪化させないために、ぜひ禁煙をしましょう。

*2017年12月7日に北見病院で開催した学習会の内容を一部要約したものです。